カロリング様式の特徴や建築技術の名称と代表的建造物の一覧

カロリング様式は、主に西洋建築における8世紀~10世紀頃の様式です。
カロリング様式は、8世紀後半から10世紀にかけて、フランク王国のカール大帝(シャルルマーニュ)とその子孫の時代に発展した建築様式です。

教会や大聖堂に関しては、ローマのバシリカ様式を継承し、長方形の身廊と側廊を持つ構造が基本で、半円アーチや石造建築が用いられました。

西ローマより東ローマが発展したためビザンツ帝国の影響も受け、集中式教会堂(ギリシャ十字型)も取り入れられ、バシリカ式(ローマ十字型)と混在した建築が見られました。

古代ローマ建築の復興を目指しながら、キリスト教建築の要素を融合させたのが特徴です。

石造建築によるシンプルで重厚な構造と外観を特徴とするカロリング様式は、後のロマネスク様式の基礎となり、その発展に大きな影響を与えたため、「プレ・ロマネスク」とも呼ばれます。

カロリング様式の特徴

ヴェストヴェルクの導入

教会の西側に2つの塔を持つ壮大な正面を設ける西側正面(ヴェストヴェルク)の設計が始まりました。

キリスト教では太陽の昇る方向(東)が「復活・再生・神の来臨」を象徴するため、祭壇は東側に置かれ、よって入り口は西側となり、後世に引き継がれていきました。

修道院建築クロイスターの発展

回廊(クロイスター)は4~6世紀のビザンティンの修道院にその原形が見られますが、カロリング期にはクロイスターを持つ修道院建築が活発に行われ、後のヨーロッパの修道院建築の基盤を形成しました。

レゼーナ

この時代の枠での説明で良いかは迷うところですが、レゼーナは壁にある狭く低層の垂直柱を指す付け柱のようなものです。

古代ローマから存在していたとされますが、この時代に特徴として現れ、後のピラスターの前身となりました。

ロマネスク建築には、ロンバルディア装飾と共に使われたりしました。


さらにフランス古典様式やイギリスの様式などにその特徴が継がれ、現代建築にも繋がっています。




カロリング様式の有名な建造物一覧

ロルシュ修道院

現様式着工年 - 完成年 747年頃 - 764年
現在の国名 ドイツ 
着工当時の国名 フランク王国
建築分類 修道院


アーヘン大聖堂

現様式着工年 - 完成年 796年 - 805年
現在の国名 ドイツ 
着工当時の国名 フランク王国
建築分類 教会・大聖堂

ビザンツ建築の影響を受けた八角形の集中式プランが採用されています。

最も代表的なカロリング様式の建築であり、世界遺産にも登録されています。


コルヴァイ修道院

現様式着工年 - 完成年 ??? - 855年
現在の国名 ドイツ 
着工当時の国名 フランク王国
建築分類 修道院

西正面を持つ代表的な建築。

他の部分は建て替えられて異なる様式になりましたが、このヴェストヴェルクはカロリング様式として残っています。

教会建築における西側塔の発展に影響を与えました。